コロナ禍で考える妊娠とライフプラン〜AMH検査をうけてみよう〜
こんにちは。フェニックス メディカル クリニック 産婦人科 医師の賀来哲明です。本日は、未だ先が見えないコロナ禍で考える「妊娠」と、そのライフプランを立てるうえで受けていただきたい検査についてご紹介します。
「不安なく、自然に子供が授かること」が難しい時代に
全世界で猛威を振るう新型コロナウィルスの感染拡大から、早2年が経ちました。オンラインツール普及により人と人との交流は減り、また妊娠に対しても捉え方が変わってきています。感染による母体や児への健康不安、コロナ禍における経済的不安などにより、2021年1月から3月の出生数はマイナス9.2%(前年同期比、厚生労働省)と大きく低下しました。この減り幅はとても大きく、これまでの政府の少子化予測が10年ほど前倒しになるといわれています。世界は今、「不安なく、自然に子供を授かること」がとても難しい時代になっています。その中で産み控えが起きることは私たち産婦人科医にとっても共感ができます。
しかし、夫婦が子供を授かるタイムリミットは実はとても限られており、新型コロナウィルスの感染拡大は晩産化していた日本に更なる追い打ちをかけています。今回は夫婦のライフプランを立てるうえで受けていただきたい検査「AMH」をご紹介します。これから妊娠を考えている方や一旦妊活を中断していた方、まだ結婚妊娠いずれも考えていない方にも強く検査をお勧めいたします。
自分の卵巣年齢を知ろう
「妊娠したい!」そう思ったときに大事なのは卵を貯蔵している卵巣の状態と赤ちゃんが育つ子宮の状態、そして精子の状態です。この中でも特に卵巣という臓器は個人差が大きく、年齢以外での評価が必要です。人それぞれに個性があるように、卵巣の中にある卵子の数も人によって大きく異なります。そして卵子の残りの在庫数を推測するのがこの「抗ミュラー管ホルモン(AMH)」検査です。この検査は採血で行われ、月経周期のどのタイミングでも受けることが出来ます。このAMHを調べることでご自身のライフプランにおいて、妊娠について時間的余裕をもって考えて良いのか、それとも焦るべきなのかを判断する大きな材料になります。そしてこのAMHは不妊治療がいつまでできるのかの目安としても用いられます。
AMH検査の結果が出たら
AMH検査の結果が出ましたら私たちと一度面談を行います。よくある質問ですが、AMHは低ければ妊娠できず、高ければ妊娠しやすいということではありません。AMHが低くても少ない卵子の中で妊娠をする方はおられますし、あくまでもどのくらいの卵子が残っているのかを推測するものになります。また、AMHが高ければ安心というわけでもなく、月経異常などで排卵が出来ないことにより数値が高くなっている場合もあります。これらのことを踏まえ、ご自身の年齢や状況に合わせて人生における妊娠の立ち位置を一緒に考えていきましょう。まずはご自身と夫婦のライフプランのためにも、当クリニックへ相談をしに来てください。
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