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子宮鏡検査

不妊症の検査にはいくつか種類があります。その一つが子宮鏡検査と言われるものです。
本日は子宮鏡検査がどのようか検査なのか、痛みなどはあるのかなどについて、ご説明させて頂きます。

 

子宮鏡検査とは何か

子宮鏡とは子宮に入れる内視鏡のことです。子宮鏡には子宮の中を観察するための柔らかくて細い軟性の子宮鏡とポリープや筋腫、癒着を取るための硬くて太めな硬性の子宮鏡と2種類あります。子宮鏡検査には軟性の子宮鏡を使用して検査を行います。

検査方法

3mm〜5mm程度の細い軟性の内視鏡を経膣的に子宮の中に挿入し、子宮の中を観察していきます。(当院では外径3.8mmのものを使用しています)

検査をする際は子宮の中を生理食塩水で流しながら子宮を拡張させます。子宮を拡張する事で子宮の中を観察しやすい状態にすることが可能です。

また検査中は子宮鏡に内蔵されているカメラで子宮の中の様子がモニターに映し出され、観察することができます。その際はご本人も一緒にモニターを見ることもできます。

検査で分かること

子宮鏡検査は不正出血や過多月経、子宮内の異常が疑われる場合や不妊症の方などが症状の診断のために行います。
不妊症の原因を調べるための検査の一つであるため、着床の妨げとなるような子宮内膜ポリープや粘膜下子宮筋腫、子宮内腔癒着、子宮奇形、慢性子宮内膜炎などかないかを調べることができます。

不妊症での子宮内病変の観察に関しては、経膣超音波で正常初見であっても子宮鏡検査では43.3%に異常初見があるとも言われています。そのため子宮鏡検査を行って分かることも多いです。

検査を行う際に痛みがあるのか

子宮鏡検査用の内視鏡はサイズが小さく、柔らかい為、挿入する際に違和感はありますが麻酔や、子宮の出口を広げる処置(子宮頚管拡張)などは必要なく痛みも比較的少ないです。
しかし先程もお伝えしたように、生理食塩水を流し入れ子宮を拡張させながら行うため、その際に痛みや圧迫感を感じる方はいらっしゃいます。
痛みの感じ方も人それぞれですので、強い痛みなどがあった際は我慢せずに、お申し出ください。

検査を受けるタイミング

子宮内膜が厚くなっていると子宮内膜ポリープなどを見落としてしまうことこともあり、出血しやすいため、子宮内膜が薄くなっている、月経が終了したタイミングで行います。

子宮鏡検査にかかる時間は5分〜10分程度になります。
検査の結果は当日に分かるため、検査の結果をもとに今後の治療方針などの検討を行う事が可能です。

フェニックス アート クリニック

参考文献
日本産婦人科学会/日本産婦人科医会 産婦人科診療ガイドライン
医学書院 今すぐ知りたい 不妊治療Q &A