コラム

“結婚して、普通に妊娠する“、
その普通だと思っていたことの難しさ 2019.04.03

不安なく、自然に子供を授かることがとても難しい時代になり、

『結婚し、妊娠する』その当たり前が当たり前ではなくなってきました。

 

6組に1組が不妊だといわれる今では不妊治療は特別なことではなくなりました。

多くの先進国の中で、医療技術も高いはずの日本。しかし驚くことに、日本は「不妊大国」と言われるほど不妊の方が多く、他国に比べ約2倍もの不妊率といわれています。

なぜこんなに不妊の方が多いのか?

本当に、晩婚化だけが原因なのでしょうか?

晩婚化は他国も同じように進んでおり、日本だけの状況ではありません。

 

では、なぜ日本だけ?

 

様々な理由の中で、大きな原因として、

 

1 不妊に対する正しい知識がない。それを教える教育がなされていない。

2 「自然に産みたい」「自然に近いかたちがいい」という思いが強い。

 

こうした二つのことも相まって、晩婚化だけが要因ではなく、日本では不妊治療を開始する年齢というのが他国に比べ圧倒的に遅れています。

今日は、この1についてスポットをあててお話したいと思います。

 

“不妊”に対する正しい知識

不妊治療という言葉をよく耳にするようになりましたが、当事者以外の方の“不妊”に対する正しい知識や理解があまりないのが現状です。

 

例えば、いつまで妊娠できるのか、妊娠のチャンスは一生の間に何回あるのか、何歳ぐらいから妊娠しにくくなるのか、卵子や精子の老化がいつから始まるのか、など基本的なことではありますが、自身が“不妊なのかもしれない“と考えるまで、聞いたことも調べたこともない方も多いのではないのでしょうか。

 

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  • いつまで妊娠できるのか

『私はいつまで妊娠できるの?』という質問をされることがあります。

 

何歳まで・・・とは、個人差があり、はっきりと答えられないのが正直なところです。

以前私が勤めていた大学病院では、産科もあることから出産のリスクを考え、採卵は45歳まで、移植は生理がある事を条件としていました。

フェニックス アート クリニックの本院であるフェニックス メディカル クリニックで、自然妊娠で最高齢の49歳という方がいらっしゃいました。

これは、とても稀なケースであり宝くじにあたるよりも難しいとされています。また、高齢になると出産自体が非常にハイリスクになります。

 

出産が可能な年齢は一般的に、閉経(50歳前後)の10年前からといわれており、このあたりから自然妊娠ができなくなります。

しかし、日本の体外受精を受ける方の平均年齢は40歳となっており、40歳以上の割合が他国(先進国内比較)よりも2から4倍高いといわれています。

このような“治療開始時期の遅れ“も、日本に不妊が多い原因の一つです。

 

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妊娠できるチャンスは一生の間に何回あるのか

 

生理の平均的な1サイクルは、29日(年12.9サイクル)。

生理がある平均的な期間は、初経(12歳)から閉経(50歳)までの38年間。

 

女性の一生での排卵数は、12.9×38年≒490個と、500個に満たないのです。

つまり、排卵数1個=妊娠のチャンス1回とすると、30歳であれば、残り250回、40歳であれば残り120回程度ということになるのです。

私も現在の仕事に携わるまでこの事実を知らずにいました。妊娠できるチャンスはこんなにも少ないのか!と、非常に衝撃を受けたのを今でも覚えています。

 

  • 何歳から妊娠しにくくなるのか

多くの女性は『生理があるうちは妊娠ができる』と思われていますが、残念ながら実際はそうではありません。加齢により、30歳頃から少しずつ妊娠率に変化が見られ、35歳ぐらいから急激に下降していきます。

下降する原因として、加齢による卵子の質が低下、卵子の数が少なくなること、女性の身体的な老化、以上の3つがあげられます。

現在のところ、これらを若い頃のような水準に戻す技術は開発されていません。

 

年齢と妊娠率は確実に相関します。

なので、いつから治療をはじめるのかというのが、クリニックを選ぶことと同じ位大事になってきます。

 

「不妊とは何か?」をまずは、知ること。

そして、正しい知識を得た上で早い決断する。

これが妊娠を叶える大きな一歩となるのです。

 

フェニックス アート クリニックでは、「不妊とは何か?」「体外受精とは?」などのセミナーを定期的に開催しています。参加費は無料です。どうぞ、お気軽にご参加ください。

 

 

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