コラム

子供が欲しい時、どれくらいの期間妊活してから病院を受診すればいいのか。不妊治療でできることと、現在の不妊治療の限界 2019.07.22

今日は、1番初歩的なところについてお話できればと思います。

 

不妊症とは

不妊症とは、1年間避妊をせずにSEXをして妊娠に至らない状態のことを指します。

カップルで避妊をせずにSEXをした場合、1年の間に約85%の方が妊娠に至ることから、この1年という期間に定義されました。

 

ここまではご存知の方はいらっしゃる方も多いかと思います。

 

しかし、不妊症と定義される期間が年齢によって短縮される事はあまり知られていないのではないかと思います。

 

アメリカの生殖医学会でも、女性の年齢が35歳以上の場合には、不妊期間が半年を過ぎた場合は、不妊の検査を開始してよいとの考えを示しています。

子供が欲しい時、どれくらいの期間自分で妊活を行えばいいのか、いつ病院に相談しに行った方がいいのか、という質問を受けることがあります。

そうした方達には、本来の定義は1年であるけれども、母体の年齢によって期間は短縮され、36歳以上では6ヶ月、40歳以上では3カ月もしくは子供が欲しいと思ったらすぐにでも、というご紹介をしています。

 
 

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不妊治療のできること、現在の不妊治療の限界

 

病院に来院して頂いた時いきなり、

貴方は○○歳を超えてるから、ハイ、体外受精!というような治療の進め方は当院では行いません。

 

検査、治療をする場合は、患者様のニーズに沿って、数ヶ月(数回)はタイミングや人工授精などから開始する場合がほとんどです。

 

多くの方は、他の病気と同じように原因を治療すれば妊娠することができる、だから、「自分の不妊の原因を知りたい」と考える方がほとんどかと思います。

しかし、妊娠のメカニズムは非常に複雑で、ホルモンや様々な要因が絡み合っているため、複数の原因によって起こる不妊が多く、この1つだけが原因!とわかるケースはあまり多くはありません。(逆に判明する場合は、すぐに妊娠出来るかと思います)

従って、現代の医療では半分ほどが原因不明(複数の原因によるものもここに含まれます)の不妊症です。

なので、原因を治療するというよりは、原因と考えられる部分をバイパス(迂回、スキップ)して妊娠させるというのが現在の不妊治療の方法です。

 

そのバイパスできる原因としては、排卵障害や受精障害など、「受精卵がうまくできない、うまく子宮まで胚を運べない」という部分に対してのみです。「胚が成長しにくい」など加齢や遺伝子による部分に関しては、現在の医療で向上させることはできません。

採卵によって一度にまとまった個数の卵を効率よくとり、受精した中からいい胚を選別し、妊娠までの期間を短縮するというのが、現代の医療の限界であり、セオリーだと思います。

 
 

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