自分の卵巣年齢や子宮の状態、
「個人差」を知ろう
2020.01.30
こんにちは、フェニックス アート クリニックです。
今回は、不妊治療を行う際にポイントとなるさまざまな「個人差」についてお話しします。
「個人差」って?
「妊娠したい」、そう思った時に大切なのが、卵を保存している卵巣と着床や胎児を育てる子宮の状態です。人の顔に違いがあるのと同様に、これらの臓器にも人により子宮筋腫や子宮内膜症があるなど「個人差」が存在し、その個人差が妊娠に大きく影響します。まずは自分の体の特徴を知り、今の自分の状態が妊娠に適した体なのかを分析し、その上で不妊治療を急いだほうがいいのか、元々ある疾患の治療を優先する方がいいのかなどを決めていくことがとても重要です。そのはじめの一歩として、簡単に行える初期検査をご紹介したいと思います。
自分の卵巣年齢を知ろう
卵巣という臓器は個人差も大きいとされており、実年齢以外での評価も必要となります。その指標として、下記の3つを生理3日目頃に、超音波検査と血液検査にて調べることにより、卵巣内の卵の在庫、つまりおおよその「卵子量(数)」を知ることができます。その値などをもとに、不妊治療のアプローチの仕方などを決めていきます。
不妊治療の3ステップ
では、初期検査の後、どのように治療を進めるのでしょうか。卵子の質と量は年齢に比例するため治療法を決定する際には、治療開始年齢も大きなポイントになります。通常、下の表のようにタイミング法、人工授精(AIH)、体外受精の順でstep upしていくのが一般的ですが、前述の卵巣年齢や子宮の個人差によって、治療が早まったり、不妊の原因になりうる疾患の治療を優先するなどの「アレンジ」が加えられると考えるとイメージしやすいかもしれません。
人工授精では、90%以上の人が4回以内に妊娠し、妊娠率は6回目以降は横ばいになります。よって、6回というのが次のステップへ進む際の一つの目安になります。しかし一方で、30歳の方と40歳の方にとっての6か月というのは、卵子の老化の観点からみても大きく異なります。不妊治療というのは、卵子の老化、つまり時間との勝負であるともいえます。年齢が高い方はその他の疾患的背景がないとしても、少しでも早く治療を開始し、結果が出なければ6回を待たずに次のステップに早めに進む事もあります。そうした個々にあわせた妊娠へのプランニング、微調整が不妊治療では重要なのです。
不妊治療は、まずご自身の体の状態を知ることが大きな一歩目となります。まだ不妊治療を始めていない方もまだ結婚していないけれど自分の卵巣の状態を知りたい方でも、まずは当院産婦人科へ受診してみてはいかがでしょうか。
なお、フェニックス アート クリニックの本院であるフェニックス メディカル クリニックは賀来宗明理事長の専門分野である産科・婦人科の患者様が多く、毎年600人以上の妊婦さんの診察を行なっています。そして、その高い技術が認められ、東大病院や日赤病院にて、セミオープンシステム(同等の技術を持つと認められた施設。分娩直前までは分娩する病院ではなくフェニックス本院での診察が可能)を認められている施設です。
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